【第42回】 【困難の数だけ輝ける人になれる】
一匹のサナギがいた。男の子が歩いてきて、そのサナギを見つけた。サナギは殻を破って外に出ようとしていた。男の子は興味深く見ていたが、1時間たってもなかなか出てこない。男の子はかわいそうになった。そこで、カバンの中にあったハサミを取り出し、固い殻を切っていあげた。すると蝶はいとも簡単に殻から出てくることができた。
でも、なんか変だ!蝶であるはずなのに、羽はぐちゃくちゃで縮んでいて、胴体は大きく膨れ上がっていた。もはや蝶とは言えない生き物だ。羽は小さく、胴体はでかい。もちろん飛ぶこともできない。結局その蝶は、デカい胴体を引きずりながら、もぞもぞと歩いて、その場から去っていった・・・。
男の子は、そのサナギを助けたかった。しかし、蝶にとっては大変危険なことだった。蝶は殻から出るときに、もがくことで飛べるようになるという。胴体にある養分を羽にもっていき、羽を成長させる大事な過程なのだ。それを男の子に奪われてしまった。殻の中でもがいてもがいてきれいな蝶になろうとしていたのに・・・。
「もがく」という過程は非常に苦しい。しかし、同時に最も大切な作業でもある。苦しいからやめるのではなく、苦しいからこそ、それを乗り越えたときに素晴らしい「成長」があるのだ。
私たち人間も同じです。自分の殻を壊したり、困難を越えたりする機会が必ず必要です。大変でも、苦しくても、あなたが輝くための大事な経験です。そんな機会を奪うのではなく、与えていきましょう(*^-^*)♪