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第3回は「Iちゃんのエピソード」です。Iちゃんは1年生の1学期期末テストが終ったころにC3に来ました。Iちゃんの意思というよりはお母さんが塾に連れてきたというような印象でした。入塾テストの点数はギリギリでしたが、本人も頑張りたいということで、入塾しました。「絶対に成績を上げようね」と伝えたときのIちゃんの笑顔と真っ直ぐな瞳は今でもはっきりと覚えています。
ただ、部活も大変で、「毎日自習に来てね」と約束していたのが、来る回数がどんどん減っていきました。来るたびに「明日は絶対に来てね」と約束するのですが、「疲れて寝ちゃいました」という返事ばかりが返ってくるようになりました。お母さんに連絡をしたり、面談を設けたりしたのですが、なかなか解決しなかったため、Iちゃんは塾を去ることになってしまいました。
その後、Iちゃんのお母さんにお会いした時、学校の面談で「志望校だけでなく、レベルを下げた学校でも厳しい」という話をされたのを知りました。Iちゃんも「塾をやめなければよかった」と言っている、という話を聞いて大変ショックを受けました。
人は障害にぶつかると、戦って乗り越えるか、逃げるかの2択に迫られます。人は弱いので、大半の人は無意識に「逃げること」を選択します。しかし、気楽になれるのは、その場だけです。のちに更なる大きな障害となって襲い掛かってきます。
人生には日々小さな障害が現れます。努力してその障害を乗り越るから人は成長するのです。勉強も同じです。成績はそんなに簡単には上がりません。努力の数がテストの点数として返ってきます。